Tapioca

 

1/4/2011 - Quote

2. コールセンターがフィリピンへ移転した理由

フィリピンがコールセンターの拠点として台頭した理由は3つある。

(1)フィリピンの英語は、アメリカ英語に近い

イギリス植民地だったインドと違って、米国の植民地だったフィリピンは、英語のアクセントや言い回しがアメリカに近いうえ、アメリカ文化にもなじみがある。このため、コールセンターに電話した人は、相手がフィリピンにいると気がつかない場合も多いそうだ。


(2)顧客対応力に優れる

インド人は怒りっぽいけれど、フィリピン人は比較的穏やかで忍耐強いので、顧客に好評。もっとも、人材サービス産業なので、人によって、あるいは教育によって違いはあるようだ。


(3)フィリピン政府の支援

フィリピンでは、コールセンター産業を戦略的に育成するため、許認可手続きの簡略化、経済特区内のセンターの事業税免除などの優遇措置の適用、学生を対象とした英語力とコミュニケーションスキル強化のプログラムの実施などを行ってきた。

また、通信料、オフィス賃料や社員の交通費の負担もインドに比べ安い。


こうした理由から、欧米企業のコールセンターは、インドからフィリピンへシフトしている。


3.グローバルに棲み分けが進む

この動きに対して、インド企業の方は、コールセンター業務よりも付加価値の高い給与計算、顧客データ管理や、より上流のコンサルティング・IT分野を含めたBPO市場を狙っており、フィリピンの台頭を問題視していない。


さらに、インドの一部のBPOサービス企業は、拠点をインド国内からフィリピンに移している。背景には、顧客ニーズに加えて、インドでの賃金の上昇と離職率の増加、英語に堪能な人材の不足がある。

今月2日には、インドの有力財閥、タタ・グループ傘下のIT関連企業タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS:Tata Consultancy Services)が、BPOセンターをフィリピンに開設したことを発表した。

参考:TCS opens BPO center in the Philippines